「満足度」という経験値も添えて
購入場所を決定する選考基準は、それぞれのお客の価値観によるところが大きい。そこで満足度という経験を与えることが重要となる。この経験がリピート購買につながり、顧客化へつながっていくからだ。自然と目に留めさせ→足を止め→立ち寄って→手に取り→値段を見て→買うという一連の動作に導くまでの流れを組み立てるには、心理戦を仕掛けて検証していく事が必要だ。
食 ヤオコー本庄中央店
本物である「証」を提示する
ブランド豚の証明書を見せて味の保証を示唆する。棚背面の反射鏡による量感、円形トレーは立てて見せて、視認効果の上がる演出テクニック。
生産者の顔と名前を入れることによって品質への信頼と安心感が生まれる効果あり。
ワインとともに相性の良いチーズを提案することでセット率のアップが期待
できる。
衣 住 渋谷パルコ
天井の光と曲線の組み合わせで誘引する
天井の光に注目が集まり、売場通路と並行するように曲線を描いている。思わずその光に沿って売り場を回遊してみたくなるような照明効果だ(GEYSER PARCO)。
大小カラフルなオーナメントが天井からたくさん吊るされ賑やかで立ち寄ってみたくなる(H.P.DECO)。
直線的なステンレスの棒状の一部分の膨らみの変化を加えることによって視線を集める(COMME des GARCONS JUNYA WATANABE MAN)。
衣 住 渋谷スクランブルスクエア
売場ファサード部のキラキラ鏡で足を止める
ピンクのステージにピンクの飾りを施し可愛らしさを無意識に植え付ける。キラキラと装飾された鏡に自分の姿を覗き込みたくなる心理を利用して足を止める(Franc franc)。
色数のバリエーションを見せ、複数買いのスイッチを入れる(Tabio)。
曲線主通路で歩行スピードを落としてじっくり選んでもらう(FREAK’S STORE)。
今月のヒト言
感情の中でも、急速に引き起こされる「情動」。刺激を受けることで生命維持装置として体が反応し引き起こされるものである。刺激を受けた情動は瞬時に「快、不快」を判断し反応する。「不快」と判断した場合には危険、拒否、防衛、警戒として即座に反応する。より広く心の状態を捉えたものが感情で、継続的なものと言える。
0コメント