世界観を持たない売場は無視される!!
世界観を構築させていくことに不可避な要素とはズバリ「統一感」。見え方や並べ方も含めて一定の規則を作り出す事によってリズムが生まれる、そうした細かなリズムの集合体に人は魅せられてしまう。それは平易な規則性が視認できると軽微な価値が共有できたことに心地良さを感じてしまうもの。訴求力アップの為のテクニックとして、あえて不均一にさせ動きや注意力を引くケースがあるものの、得てして人は整頓された空間に好意を抱くようだ。店内で使うPOPの大きさは勿論、フォントデザイン、サイズ、色も合わせていく事は基本として、ファッションテイストや着装シーンも最小公約数でも構わないので規則性を作ることから始めたい。
●ららぽーと沼津(GAP Factory Store)
ロゴを前面に打ち出した統一感で圧巻!
前面のテーブル棚に陳列させた商品までロゴ見せ、全5体のマネキンも一様にロゴの入ったウエアを着用。お客の足を止められるくらいのインパクトを作った。
カタログ通販の強みを生かしたビジュアルPOPで世界観をコントロールした。(Belluna)
商品特徴を誇大化させてブランドイメージを強力に訴える。(無印良品)
●サクラマチクマモト(B;MING LIFE STORE)
トレンドスタイルはイメージスナップと連動
店舗正面の一等地には、シーズンイチ推しのスタイリングのスナップポスターと同じスタイリングをマネキンでも再現させて訴求力アップを図った。
スティール製の素材×電飾ブランドサインの組み合わせをむき出して世界観を伝える。(DIESEL)
均一、整頓、ノイズカットされた店内からスマートな印象を表現。(Theory)
● アンドブリッジ
ポイントカラーを揃えて全体の統一を図る
秋らしさを感じさせるワインレッドカラーの商品を、ところどころに取り入れてバラバラになりがちなスタイリングでも、全体の調和を引き出す。
色を揃えた雑貨商品の棚に並んだ両マネキンともグレーのリラクシングボトムでリビング感を演出。
子供フォーマルは靴も正面向きに整列させて並べる、凛とした雰囲気を漂わせた。
今月のヒト言
ベストな売場環境とは作る労より、維持・継続させる労を重視したい。より優れた売場環境を作るには、他社の好例を見習いつつ良いところは積極的に取り入れていく事によって、新たな集客にも期待を寄せたいところだ。しかし、売場環境を作り上げた達成感だけで終わってしまって、その後のアフターメンテナンスがおざなりになってしまっている売場も多いように見える。そうすると数週間と経たないうちに元の売り場環境に戻ってしまう。実はセールスにも同じことがいえて、売る努力の労より売った後の労を重んじるべきなのだ。業態に関わらず数字面で捉える売上げ対策より、顧客化=ファン作りに精を出し汗を流せた企業が、支持を集めて売上を下支えてくれるという構図を、決して忘れてはいけない。
こちらの販売革新に掲載されています。
よかったら読んでみて下さい。
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